木曜オフィス・アワー 番外編(憲法) 2015.11.6実施分 設問 

木曜オフィス・アワー 番外編(憲法)

出題:片桐

設問   あなたは、A市X町に住んでいる。X町では、認可地縁団体である町内会(地方自治法260条の2。以下、「本件町内会」という。)が組織されている。本件町内会には、住民のほぼ全員が入会しており、あなたも会員である。本件町内会は、規約や定款などはなく、入会、退会は自由であるが、他方、地域のゴミ集積場の管理・清掃や、地域にある道祖神の維持、夏祭りの実施、地域住民の冠婚葬祭の手伝いなど、住民相互の互助を行っている。本件町内会の意思決定は、全員参加を原則とする総会で行われており、会員はこれに参加する資格を有している。また、本件町内会では、上記各活動を行うための資金として、毎年4月に年会費6000円を各会員から徴収している。

X町では、近年、野良猫の繁殖が問題となっていた。2011年4月の本件町内会総会で、この対策として、野良猫を地域猫として飼育し、町内会々員が当番で餌やりをするとともに、このような地域猫に対して避妊手術を施すことにより、繁殖を抑えることが提案された。あなたは、常日頃から、動物愛護の精神から、犬や猫に避妊手術を施すことには反対しており、野良猫といえども、繁殖をする権利を有し、これに避妊手術をすることは、動物愛護の精神にもとると感じた。そこで、4月の総会では、これに反対票を投じた。しかしながら、総会では、賛成が多数を占め、8月1日からの当番制の実施と、2012年度会費から、地域猫対策のための費用として会費の値上げ(2000円)が可決された。

あなたは、これに納得できず、会費値上げ分の支払いと当番を拒否することを町内会長に告げたところ、町内会長は、「町内会に協力できない方は出て行ってください。会費は払わなくても結構ですが、今後、お宅の冠婚葬祭は手伝わないし、ゴミ置き場の使用も禁止します」と言い、同年6月の総会で、あなたの退会勧告を諮り、決議してしまった(以下、これを「本件決議」という)。

あなたは、裁判所で本件決議の無効を主張したい。憲法の観点からどのような主張が可能か検討しなさい。

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